日本華道、生け花とも呼ばれている。１６世紀ごろから盛んになった日本の伝統的な芸術の一つである。もちろん、剣道、茶道、香道など日本にはいろいろな伝統文芸があるが、その中でも、華道は日本人にとって、特別な意味を持っているだろう。花と日本、花と日本人。日本人が花への愛着には特別なものがある。３～５月ごろ、春桜の刹那な美しさに酔い、初夏のアジサイに心が奪われ、秋には紅葉の世界に入り込む。
物哀れの悲しみも美しさも日本文化に影響を与えてきた。
生け花は、その現れでもあり、日本人の性格にも影響してきた。
生け花は6世纪ごろ、仏前に花を捧げたのが起源だとされているが、日本の生け花は约700年も前から独自に発展してきた。器に枝や葉や花などを美しく饰るのは簡単ではない。はさみを使って、葉の形を修正し、長短をつけ、いろいろな工夫をし、自然の美や心情が表現される。生け花をしていくうちに、生活の美もだんだん分かってきる。
ゆえに、生け花は多くの日本人に愛され、今に至っているのだろう。